KANKAKU FACTORYの加藤路瑛です。服づくりに関することを私目線で綴っていきます。
私は、感覚過敏当事者であり、服や靴下が不快で困っていて、自分のために服づくりをはじめたものの服作りも販売も全てはじめてであり、かつ高校生という経験値が以上に低い状態からアパレル事業をはじめています。そんな私の目線で、服作りのこと、アパレルのことを語っていきます。
●感覚過敏?知覚過敏?触覚過敏?敏感肌?
感覚過敏の人のために服を作っていると話すと、多くの場合、アトピー性皮膚炎や敏感肌、金属アレルギーなどと混同されている場合が多いです。
感覚過敏という言葉は、日常生活で見聞きしない単語ですし、よく「知覚過敏」という表現をされている人もいます。目くじらを立てて「違います!」と指摘する部分でもないので、私も特に訂正することもありませんが、少し感覚過敏についてお話ししてみようと思います。
●感覚過敏と皮膚疾患の違いは?
感覚過敏は、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚などの諸感覚が過敏になっていて日常生活に困難さを抱える状態をいいます。目や耳などの感覚器から入った刺激・情報は神経を通り、視床下部を通り、脳の感覚野で処理され、フィードバックされます。この時に痛みや不快感として処理されてしまうのですが、そのメカニズムはまだ解明されていないようです。
視覚情報は視覚野に到達しますが、そんな簡単な話ではなく、他の感覚野に届く情報を統合されて、何かしらの反応を体に戻します。
つまり、皮膚という感覚器でうけた刺激を脳で処理した際に、痛みや不快感を感じるのが感覚過敏です。アトピー性皮膚炎や敏感肌というのは、直接的な皮膚という感覚器の反応で、皮膚が炎症したりカサカサしてるという状態です。
これが、触覚過敏と皮膚疾患の違いです。
とはいえ、KANKAKU FACTORYの服は、感覚過敏の人だけのために作っているわけではありません。肌が敏感な方や皮膚疾患のある方にもぜひ着ていただきたいですし、もっと広く、着心地のよいものを求めてくださる方にきてもらいたいなと思っています。
いろんな人にカンカクファクトリーのことを知っていただきながら、感覚過敏についても知ってもらえたらいいなと思って、発信しています。
今回のサムネイルの写真は、タンクトップです。メンズ・レディース・キッズあり。肌着でもおしゃれ着でもOK。とても着心地がいいです。
加藤路瑛(かとうじえい)
感覚過敏研究所・所長KANKAKU FACTORYの総合プロデューサー。デザインや機能面の開発から生地選び、工場さんとの交渉、ECサイトの運営、お客様への発送やコミュニケーションを全て担当しています(本当はアパレル事業を一緒にやってくれる最強メンバーを募集しています)。自身に触覚の過敏さがあり、服や靴下選びに困っている経験から、縫い目外側をコンセプトにしたアパレルブランドを立ち上げる。
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