SNSや感覚過敏の当事者やその家族、そして感覚過敏応援団メンバーさんが参加できる「かびんの森」という感覚過敏コミュニティを見ていると「視覚過敏で白いノートが眩しい」という声を見かけます。
今回は、白いノートが眩しく感じる方に向けて、対処法について紹介します。
●白いノートがまぶしく感じる人が多い視覚過敏
視覚がとても敏感で日常生活の中で困りごとがある状態を視覚過敏と言います。視覚過敏の症状がある方の中には、「白い紙を使用したノートや本がまぶしくて字を読んだり、書いたりすることがつらい」とおっしゃる方が少なくありません。
白いノートや教科書がまぶしく感じてしまうことで、書いてある文字が見づらくて勉強が捗らなかったり、頭痛などの体調不良に繋がることもあります。
視覚過敏については、以下の記事をご覧ください。
https://kabin.life/sight_hyperesthesia/
●当事者の声
感覚過敏コミュニティ「かびんの森」では、白い紙について、以下のような声や悩みが投稿されています。
- わら半紙は眩しくなくて集中しやすかったのですが、光沢のある紙だと眩しく、チカチカしていました。
- ホワイトボードや白い紙のノートがまぶしく感じます。
- 白いノートが眩しく感じることが多く、緑色のノートを使っています。
●白いノートが眩しいときの対処方法
白いノートが眩しいときには、以下3つの対処法を試すことをオススメします。
- カラーノートを使う
- 照明などを調整して、白いノートの眩しさを軽減する
- カラーレンズやサングラスを使う
使用している白いノートから、カラーノートに変更することで、困りごとの解決に繋がるかもしれません。
●照明などを調整して、白いノートの眩しさを軽減する
視覚過敏があると、身の回りの照明が眩しく感じることがあります。白いノートは光を反射しやすいので、照明を変更することで、白いノートの眩しさを軽減することにも繋がります。
また暖色に調光できるライトを使い、自分が見やすい色に調整することで、白いノートの眩しさを軽減することができます。
眩しさを軽減させるためにできる照明の調整や改善策の詳細については、以下の記事をご覧ください。
https://kabin.life/column/6837/
●カラーレンズやサングラスを使う
カラーレンズやサングラスを使うことで、白いノートはもちろん、太陽やスマホの画面などと様々な眩しさを軽減させることができます。
またサングラスについては、視覚過敏当事者のレポートが参考になると思います。
https://kabin.life/column/3609/
●感覚過敏研究所でご提案できること
●mahoraノートを使う
感覚過敏研究所では、カラーノートとして、mahoraノートを取り扱っています。mahoraノートとは、白いノートがまぶしいと感じている視覚過敏の方の目にやさしいノートです。
感覚過敏研究所で取り扱っているmahoraノートのラインナップは以下の通りです。
- mahoraノート横罫(あみかけ/太細交互)
- まほらゆったりつかう学習帳 漢字
- まほらゆったりつかう学習帳 10mm方眼
- まほらゆったりつかう学習帳 10マス バランス中心点入り
- まほらゆったりつかう学習帳 15マス バランス中心点入り
●mahoraノート横罫(あみかけ/太細交互)
あみかけの帯によって、文字を書くときに行をはっきりと識別できる「あみかけ横罫」は、罫線がないので絵や図も自由に描くことができます。
太い線と細い線が5mm間隔で交互に入っている「太・細交互横罫」は、書いている行の識別がしやすく、2行を使って大きく文字を書いたり、漢字にふりがなを書いたりするのにも最適です。一番上と一番下、そして真ん中の罫線にも1cmごとの印が入っているため、たて線が結びやすく、表づくりにも便利。1cm四方の枠も簡単に作成できます。
●まほらゆったりつかう学習帳
まほらゆったりつかう学習帳シリーズには、方眼の中の十字リーダー(十字に入っている点線)の代わりに、バランス中心点があります。
このバランス中心点により、方眼の中心を示す点を基準にして、左右上下の余白を意識して書くことで、罫線に意識を取られることなくのびのびゆったりと文字を書くことができます。
●照明などを調整して、白いノートの眩しさを軽減する
感覚過敏研究所オンラインストアでは、様々な色に光るタッチ式ライトを取り扱っています。色がじんわりと変化していきますので、お好きな色のことで止めてご利用いただけます。白色の照明がまぶしくて苦手な方は、自分が落ち着ける色の照明を利用するのも1つの方法です。こちらの照明は学習用ではありませんので、長時間の勉強に利用される場合はご注意ください。
●イノチグラスのカラーレンズメガネを使う
イノチグラスは、ご自身に見やすい色、落ち着く色を測定し、ひとりひとりにあった色のレンズを測定します。複数の色を組み合わせることもでき、まぶしさにお困りな視覚過敏の方が多くご利用されているレンズです。感覚過敏研究所では、イノチグラスのカラーレンズの測定やメガネの作成を行なっています。
イノチグラスの詳細は、以下のページよりご覧ください。
https://kabin.life/column/5832/
→→ イノチグラスのカラーレンズの測定・作成を申し込む ←←
●眩しくない空間のコンサルティングや商品開発の支援
感覚過敏研究所では、企業や店舗、教育機関、医療機関などに向けて、眩しくない空間のコンサルティングや商品開発の支援などを行っています。お気軽にご相談ください。
●所長・加藤路瑛より
「白い紙がまぶしい」というお悩みは本当に多く寄せられます。私自身は視覚過敏は弱めだと感じていますが、それでも、白い紙は眩しいなと感じます。
お子様の場合は、ノートが白くで文字が読みにくい、字が書きづらいという困りごとを感じているかもしれません。白い教科書や本の文字が眩しくて見えづらい可能性もあります。宿題のドリルやプリントが白くて手際よく勉強できないということもあるかもしれません。そして、それは本人も困っていることに気がつけない場合もあります。お子様が落ち着いて勉強できる環境や道具を用意いただければと思います。
学校で使用したいアイテムで学校に相談したいことがあれば、感覚過敏相談シートもご利用ください。自由にダウンロードしてご利用いただけます。
大人になると、ノートを使う機会も減っていますが、事務作業のある仕事につくと、紙の白さに目が疲れやすくなったり、頭痛がしたり、仕事を快適に進められなくてお困りの方がいらっしゃいます。カラーレンズやPCメガネなどを利用して眩しさを緩和いただけたらと思います。
このページで紹介させていただいた方法を実施しても、白い紙の眩しさが改善されず辛い状態が続く場合は、眼科医への相談もご検討ください。視覚過敏ではない目の病気の可能性もあります。
視覚過敏がある方々にとって、心地よい照明や道具が増えるように、感覚過敏研究所でも商品開発を進めてまいります。また、皆様におすすめしたい商品の調査を続けていきます。みなさんのおすすめ商品がございましたら、感覚過敏コミニティ「かびんの森」やお問合せフォームでお知らせください。